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━━━ 今日の歌 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
故郷を 秋来て見れば 水涸れし
池のみぎはに 蓼の花咲く(幸 文)
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秋風に、「桜蓼(さくらたで)」の花が揺れています。
私達の廻りの野草の中でも
蓼の仲間は多く見受けられます。
沢山の種類の中には、
食用になるものもあります。
万葉集にも詠まれた“やなぎたで”は
双葉の時から、辛味を持ち
刺身のつまなどに使われます。
水辺に自生する桜色の「桜蓼(さくらたで)」は
花の色が淡紅色で、
春のさくらを連想させるところからの名です
多年生で、地下に根を伸ばして増えていきます。
秋に長い花穂をつけます。
数多くある蓼のなかでも
花が最も美しいものです。
しかし、花とみているのは
萼片なのだそうです。
花びらのない「桜蓼(さくらたで)」でしょうか
ちょっと哀愁を感じる花でもあります。
今回の歌は、
故郷を秋に訪れた時の
水辺に生える蓼の花に
ひっそりとした情景を詠っています。
━━━ 今日の詠み歌 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
夕陽追い 蓼の花咲く 里の秋
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━━━ 今日の歌 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
見しひとも なき山里の 岩がきに
心ながくも はへる葛かな(紫式部)
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赤紫の花弁の穂が秋風に揺れています。
大きな木に絡みつき咲く「葛(くず)」の花。
いつもより、雨も多いこの頃では
葉も大きめになって道路までも蔓が伸びています。
土手や荒地に
わがもの顔にはびこる勢いは
目を見張るものがあります。
秋の気配が漂う時期に高々と咲く
「葛(くず)」の花。
マメ科の植物と同じような花は、
香りもよく、古代色の花びらは
優雅さを漂わせます。
そんなところから、
山上憶良は、秋の七草の一つに選んでいます。
葉も蔓も
茶褐色のかたい毛をもち
他の植物を寄せ付けないで大きくなっています。
大きな葉を、大きな木に絡ませ
瀕死の状態にしてしまう程の勢いを見せます。
帰化植物が多い中で
この「葛(くず)」は、海外へ渡って増え続けている植物の一つです。
100年程前アメリカでも、
砂漠化を防ぐ緑化植物として植えられました。
しかし、どこまでもはびこる
その勢力のすさまじさから
今では、困っているようです。
古来からある日本では、から
大きく育った根は貴重なものとされてきました。
根からは取り出した葛粉は、
料理に使われてきました。
又、薬用として“葛根湯”として使われたりと、
私達の生活に役立つ植物として根を張ってきました。
今回の歌は、
「葛(くず)」は、その昔平安の頃も、
根を張り広がっていたのかと思わせます。
━━━ 今日の詠み歌 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
見渡せば 首をもたげる 葛の花
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