栗の実は秋です。
秋が収穫になります。
雨上がりなどに
モワーンと甘くもなく、
生ぬるい匂いにつつまれる
梅雨に入ろうとしているこの時季。
栗の花が満開です。
新緑に入るころの
栗の新芽は
輝いて見えます。
この赤さが
何とも言えません。
私たちの生活にも栗は身近なものです。
そんな栗は、縄文の昔から食べられています。
青森の三内丸山遺跡でも栗を食べたとされています。
それも、ただ食用にしていたのではなく
栗を栽培して育てていたという研究もされています。
栗の産出が多いのは
中国と朝鮮と日本です。
中国では、シナグリが産出され
日本の栗は、日本と朝鮮だけで産出されているそうです。
シナグリは渋皮が少ないので
今でも、
天津甘栗として
調理されています。
この甘栗
つい手を出してしまいます。
美味しいです。
よく云われる「マロングラッセ」の「マロン」はフランス語。
Wikipediaによると
「マロン」はもともとマロニエの実のことである。
かつてマロニエの実を使ってマロングラッセを作っていたが、
後にクリの実で代用するようになった結果、
マロンにクリの意が生じたといわれる。とのことです。
日本の縄文の時代では
栗をどうやって調理して食べていたのでしょうか?
収穫された時季に
そのまま茹でたり、焼いたりして食べたでしょうが
栽培までしていたということになると
保存食的なものを作っていたと思います。
それを受け継いできたのが
搗栗(かちぐり)という保存方法と言えそうですが
その辺は、まだまだ解明の余地がありそうです。
足利時代の武家の出陣の時に搗栗(かちぐり)を
肴に門出を祝ったとされています。
いつの時代も 栗は甘い美味しい食べ物の 一つだったのでしょう。
古代から栽培までされていた栗の木。
梅雨のこの時季
あたり一面に、栗の花の匂いでいっぱいだったのでしょう。
この匂い…すきと言う人は余りいません。
秋の収穫が楽しみです。
栗の花を詠んだ歌はあまりありませんので現代の歌から
━━━ 今日の短歌 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
硝子ごし むかひに見ゆる 栗の木の
栗の白花 すぎにけるかも(斎藤茂吉)
━━━ 今日の詠み歌 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
雨あがり 匂いを落とす 栗の花
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