JUGEMテーマ:
野花と草木を詠う━━━
今日の歌 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
どくだみや 真昼の闇に 白十字 (茅舎)
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名前を聞いただけで眉をひそめられる「どくだみ」。
雑草として、庭にあると一番に引き抜かれます。
林などの湿った半日陰地に自生する宿根草です。
住宅地の中でも
木の下など日当たりの良くないところに群生しています。
木の根元の薄暗がりの中に咲く「どくだみ」は
白い十字型の苞を開き
その中央に、雄しべと雌しべだけの穂を立てます。
純白な花びらではなく、苞の上が花になるのです。
ちょっと薄暗がりに群れ咲く
純白の十字の苞の上に伸びる「どくだみ」は
爽やかさも可憐さも感じさせます。
しかし、「どくだみ」は独特の臭気があるために嫌われることが殆どです。
そして、一度根づくと
季節になると、どこからともなく生えてきます。
繁殖力は旺盛で、絶やすのは大変な労力を必要とします。
嫌がられる「どくだみ」の臭いは、
“デカノイルアセトアルデヒド”という成分です。
この成分は、白癬菌やブドウ球菌なども目をまわすそうです。
しかし、この成分は、乾燥させると臭いはなくなります。
ですから花の咲いている時期に刈り取って
乾燥させると、臭いはなくなります。
乾燥させた「どくだみ」は、煎じて飲むと
胃腸を丈夫にしたり、高血圧の予防になったりします。
生の「どくだみ」の葉なども昔から虫刺されなどに使われてきました。
毒消しや解熱、動脈硬化予防、など多くの薬効があります。
その為に、「どくだみ」の別名は“十薬”とされています。
生の「どくだみ」を
おひたしにしたり天ぷらなど、
熱を加えても臭いはなくなります。
絶やしがたい、純白十字の「どくだみ」
臭い故に敬遠されがちですが
うっとうしい梅雨の頃に
木の根元に群生する、純白十字の「どくだみ」は可憐さがあります。
そんな情景を好む人も増えているようです。
今回の歌は、
梅雨の頃に咲く「どくだみ」の趣を現わしています。
━━━ 今日の詠み歌 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
どくだみを 避けて紐引く 散歩道
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