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━━━ 今日の歌 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
桐の花の あまきかをりぞ ただよへる
五月の朝の 畑のよろしさ(佐々木信綱)
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五月晴れの中、
大きな木に紫色の花が咲いています。
甘い香りを放って初夏を飾る「きり(桐)」です。
源氏物語の最初に出てくる“桐壺”
“桐壺”とは、
内裏の庭に桐が植えられていた庭をいい、
淑景舎(しげいしゃ)の別称でもありました。
「きり(桐)」は、日本には自生していません。
中国原産とされ、吉祥の木とされていました。
中国から朝鮮を経て渡来してきたようです。
この「きり(桐)」は、
木理と光沢が美しく
耐湿、耐寒性に優れ
木材は軽くやわらかで狂いが少ないことから
箪笥や長持などの家具材として重要なものとされてきました。
そして「きり(桐)」の花も
最上の色とされる紫であることから
花の美しさと共に
平安の人々にも愛されたのでしょう。
“大和本草”には
『この木切れば長く長ずる、故にきりと云』というように
切ってもすぐ芽が出て成長が早いことから
「きり(桐)」と呼ばれたのだという説があります。
今回の歌は
大きな木に咲く「きり(桐)」の花がさく畑。
花の香りが心地よさそうです。
関東の地では
女の子が生まれると庭に「きり(桐)」を植えました。
成長して嫁ぐ頃になると
大木に生長した木を使って
嫁入り道具の箪笥を作るという風習がありました。
現在は、20数年で大木が育つ庭もありません。
桐箪笥を持つ家庭も少なくなっているようです。
日本の気候には、
大事な着物などの保管には、桐箪笥は最適なのですが…
━━━ 今日の詠み歌 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
五月雨に 桐のむらさき 花落ちる
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現在では、良く見かける「桐」です。
古からそこここに生えていたと考える時に
万葉集には出てきません。
「桐」に似た「梧桐」の歌はあります。
「桐」が出てくるのは、平安時代以降になります。
紫式部の「桐壺」は有名です。
元々、成長の早い「桐」は、
森の中にある桧や杉などと違って
その材の加工のしやすさのために
栽培される木として、
中国から朝鮮を経て、日本に渡来したものとされていますのでブログに書きました。
しかし、諸説あるようですから
又、調べてご報告します。
桐は日本各地に自生しております。山野のみではなく、雑草の様に街の道端などにも生えています。
http://www.google.co.jp/gwt/x?gl=jp&q=%E6%A1%90&hl=ja&ei=WARsTIDxBI_K6AOO29sP&ved=0CAkQFjAC&source=m&rd=1&u=http://ja.wikipedia.org/wiki/%25E3%2582%25AD%25E3%2583%25AA