野花や草木の散歩道で一句

道端の野花、そして草や木。
どこにでも咲いている道端の可憐なお花。
古の歌から生い立ちを辿り、草木たちの古を思い浮かべながら
草花や木々を眺めてみませんか。
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - | pookmark |
竹似草は、ささやき草
JUGEMテーマ:野花と草木を詠う

 ━━━ 今日の歌 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


  白南風(しろばえ)の 暑き日でりの 竹煮ぐさ


  粉にふきいでて  いきれむるかも(北原 白秋)


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
梅雨明けの暑さの中で
仁王立ちしているように伸びている「竹似草(たけにぐさ)」。

高く伸びる竹似草

別名「竹煮草(たけにぐさ)」とも書かれます。
竹を一緒に煮ると柔らかくなるという説は誤りだそうです。


茎が中空なので、「竹似草(たけにぐさ)」。
空き地によく見かける
日本在来の大型の草です。
ちょっと、ピンときませんがけし科の植物です。
この植物、切るとだいだい色の汁がでます。
この汁は、内服すると中毒を起こします。
その一方では、皮膚病などの薬用にも使われています。


背は高く、白く粉がついたような茎
葉も切れ込みのある大きな葉ですが、
花は白っぽい小さな花を咲かせます。
なんだか、見ていても暑そうです。


そんな異様な姿に
江戸時代には、「チャンパ菊」と呼ばれていました。
ちなみに“チャンパ”とは
ベトナム周辺にあった王国の名前です


空き地にある大きな草として
今は、花が咲く前にも刈られてしまうこともあります。
小さな花が咲いた後、
お盆の頃に、豆のさやの様な小果を結びます。
乾いた小果が風に揺れると、カサカサと響く。
それが祖霊のささやきに似ているからでしょうか、
盆花として使われていました。
小さく響くことから“ささやき草”と呼ぶ地域もあります。

竹似草の白小花


日本古来からの、大きな背丈の草。
花が終わった後の小果がささやく頃には
真夏の暑さになっているのでしょう。


今回の歌は、
梅雨明け間近の、真夏を思わせるような日。
竹似草を見ると、もっと熱気でむせかえるようだと詠っています。


━━━ 今日の詠み歌 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


  片かげり 白き小花咲く 竹似草


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



人気ブログランキングへ
応援ありがとうございます!

にほんブログ村 写真ブログ フォトエッセイへ
にほんブログ村★応援ありがとう!




| | 00:56 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
五月風にそよぐ山法師
JUGEMテーマ:野花と草木を詠う

 ━━━ 今日の歌 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


  夏ごとに 木の暮れまぎれ 見過ぐしし


   花やまばうし  白白しろし (鹿児島 寿蔵)


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
春の花の後の緑の季節。
緑の木立に、白い花が目につきます。。
その中でも青葉の中に、
たなびく白雲を思わせる様な樹木。


枝先に、花枝をだして白花をつけている「ヤマボウシ(山法師)」。
白い4枚の花弁が風に揺れて涼しそうです。

緑の中のヤマボウシ

白い花弁状の4枚は、葉の変形で総苞片です。
遠くから見ると白い苞は、花びらのように見えます。


中央の丸い小さな蕾が集まっているのを頭に、
その周りの白い総苞を、頭巾に見立てて
「ヤマボウシ(山法師)」と、名付けられたと言われています。
これは、美濃・尾張地方で呼ばれていた方言だったようです。


白い苞の中心は
小さな花が咲いた後には、
秋にちょっと甘酸っぱい紅い苺のような実をつけます。

小さな蕾のヤマボウシ

昔は、この赤い実を“イツキ”と呼んで食べていたと
母から聞いたことがあります。


この植物は、いつの頃からあったのか定かではありませんが、
江戸時代の文書では、“イツキ”とされていました。


「ヤマボウシ(山法師)」という名は、ドイツ人のシーボルトの
“日本植物誌(フロラヤポニカ)”にも記されています。
今日では、「ヤマボウシ」の呼称が標準になっています。


又、桑の実に似た赤い実から“ヤマグワ”とも呼ばれます。


大正四年、東京市長・尾崎行雄が
アメリカに贈ったさくらの返礼に
届いた“ハナミズキ”の別名は“アメリカヤマボウシ”です。
こちらの総苞片の方は、丸みがあります。
同じミズキ科の樹木です。


現在、街路樹に多く使われている“ハナミズキ”。
“ハナミズキ”の後に咲く「ヤマボウシ」。
それぞれが並んで植えられていて
花のリレーを奏でています。


 



━━━ 今日の詠み歌 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


  白き雲 遥か彼方の 山法師


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



人気ブログランキングへ
応援ありがとうございます!

にほんブログ村 写真ブログ フォトエッセイへ
にほんブログ村★応援ありがとう!




| | 01:16 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
ぐんぐん伸びる夏草
JUGEMテーマ:野花と草木を詠う

 ━━━ 今日の歌 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


   夏草や 兵どもが 夢の跡(芭蕉)


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
梅雨の雨の間
気温も高くなり
廻りの空き地の草は、一段と草丈が高くなっています。
緑の草原が広がっているようです。


私が住んでいる近所の空き地にも草が茂っています。
その空き地にはえている草は殆どが外来種です。
明治以降からの外来種が多くなっています。

セイバンモロコシが顔を出す草地


万葉集にも、草を詠んだ歌は多くあります。
道端にはびこる草は
古の時代からも生えていたのでしょう。


その夏草が、あたり一面緑になって
その青々した情景は目にしみいるようだったのかも知れません。


今の関東平野の空き地には、
ヨモギ・アカザ・ブタクサ・アレチノギク・セイタカアワダチソウ…など
数え上げたらきりがない程多くの種類の草が生えています。


きれいな花でも、はびこりすぎると
草と認識されてしまうものも出てきています。
葛、ヨモギ、ブタクサの草地


近年の外来種の草の多くは
草丈もぐっと伸びて高くなっているようです。


そんな影響があるのでしょうか、
子供の頃に駆け巡った土手の道。田んぼに続く道。
毎年、草丈深くなっているような気がします。


植物だけではなく
夏休みの子どもたちに人気のある昆虫採集。
カブトムシやクワガタなども、輸入が増えています。
その為、今まで日本に見られなかった種類も登場しているようです。
夏休み前のこの時期に
購入した外来種の虫たちは、
外で放さないようにと、テレビのニュースで流れていました。


今までの生態系に、外来の物が入っての結果は
すぐに答えの出るものではありませんから
今生きている私たちが、注意していかなくてはいけないことだと思います。
カヤツリ草の生える草地

今回の有名な芭蕉の句、
芭蕉が詠んだ時の夏草は
どんな草が生えていたのでしょうか。


今はどんどん伸びる草を見ていると
この句が浮かびます。


━━━ 今日の詠み歌 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  
   背伸びして 夏草わけて 球拾う 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━





応援おねがいします!
応援ありがとうございます!



にほんブログ村 写真ブログ フォトエッセイへ
にほんブログ村★応援ありがとう!







| | 15:14 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
槿花一日の栄の木槿(むくげ)
JUGEMテーマ:野花と草木を詠う 
━━━ 今日の歌 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

   朝かげに 早や咲きそろう 木ばちすの



    一重の白き   花を楽しむ(北原 白秋)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
夏に、朝から咲く花に「木槿(むくげ)」があります。
梅雨の頃から、真夏まで、夏いっぱい咲き続けます。
花期は長いのに、この花は朝開いて、夕方にはしぼんでしまう一日花です。
白い木槿の花
「木槿(むくげ)」の原産地は不明ですが
中国で栽培がはじまり、日本には平安時代に渡来しました。
“和名類聚抄”には、「きはちす」とあります。



朝開いて、夕方しぼむ習性から
万葉集の中の、山上憶良は秋の七草のひとつとした“あさがお”は
このを指すと解釈されていた時期もありました。



しかし、花の習性などを観察して
“槿花一朝の栄というけれど、この花は朝ばかりではなく終日の栄。
すなわち、槿花終日の栄で、一日中咲いている「木槿(むくげ)」を
“あさがお”というのは不穏当”と牧野富太郎博士も書かれています。



“槿花一日の栄”というのは、中国の格言のなかにあります。
白楽天の詩からでた言葉で、
朝開き夕べにしぼむ「木槿(むくげ)」の花をみて
人の世の栄華が短いことを譬えたものです。



又、韓国では、「木槿(むくげ)」が国花となっています。
韓国名は“無窮花(ムグンファ)”。
花を見ると短命な花ですが次々と咲き続けるところから、
韓国では、永久の花とされています。



中国名は“木槿(もくきん)”と呼ばれ
韓国名は“無窮花(ムグンファ)”。



日本では、「木槿(むくげ)」と呼ばれるようになったのは
“木槿(もくきん)”が転化したとされていますが
韓国の影響もありそうです。
それぞれの国で、育まれている花ともいえます。
朝一番に開いた木槿

日本では、
夏の木に咲く花はあまりありませんから
育てやすさと共に人気があるようで
庭木として多くの庭に見られます。



朝、日が昇る前には咲いている「木槿(むくげ)」の花。
毎日毎日、咲く花を楽しむ様子を詠っている今回の歌です。



━━━ 今日の詠み歌 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  
   白木槿  日暮れ雨やみ  露落ちる


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



応援おねがいします!
応援ありがとうございます!

にほんブログ村 写真ブログ フォトエッセイへ
にほんブログ村★応援ありがとう!




| | 17:39 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
吉祥果の「柘榴(ざくろ)」
JUGEMテーマ:野花と草木を詠う

 ━━━ 今日の歌 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


  梅雨に入る その日雨降り 火の如き


   柘榴の花も  しめりてありぬ (金子 薫園)


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
関東も梅雨入りです。
今年も同じ季節が到来しました。


緑の葉が覆う中に、彩やかな紅い花が開いています。
漢名では“若榴(じゃくりゅう)”。これががなまって
“じゃくろ”から由来する「柘榴(ざくろ)」。
果物といわれても知らない人も多いのではないでしょうか。
緑の葉の中の柘榴
庭木としての人気は高く
今の時期、庭の一角の緑のなかに鮮やか花が咲いています。


西漢の時代“塗林”からもたらされたといわれます。
“塗林”とは、“イランのタウリア”だとされています。
シルクロードの彼方からもたらされた
異邦の地の果実「柘榴(ざくろ)」は古代中国では珍しい物でした。


原産地は、イランからアフガニスタン地方で
エジプトからヨーロッパそして中国へと広がっていきました。


日本へは、平安時代に入って来たようで
“本草和名”では“さくろ”となっています。


今の季節、花が目立ちますが
秋になると、大きく熟した果皮が裂けて
種子一粒ずつを包んでいる種皮が見られます。
この多くの種皮を持つ果実。
メソポタミアでは豊穣と権威のシンボルとなっていました。


又、ソロモン王の宮殿の柱頭の飾りや
ツタンカーメン王の墓の文様にも使われています。


子授け、安産、子育ての神として祀られ知られる鬼子母神。
鬼子母神に祀られる、訶梨帝母の像は
天女のような姿をして、子供を1人抱き、
右手には吉祥果「柘榴(ざくろ)」を持っています。


数年前には、この「柘榴(ざくろ)」は
女性の更年期障害などに対する効能があると
日本の物と比べ、数倍大きな輸入物が多く見られました。


その時は、もてはやされましたが
種子の周りについている種皮、ジューシーな果肉。


好きな人にとっては、
口の中でかみしめるあのちょっと苦いような甘さの味はたまらないとか。


甘い果汁の後に残る種。
種皮の小さな粒故の食べにくさもあるのでしょうか。
私のまわりにも、好んで食べる人はあまり多くありません。

梅雨にさく柘榴

今回の歌は
梅雨のうっとうしい雨の中で
燃えそうな紅い柘榴の花も濡れてしまっているのだろうと詠っています。
雨の中、柘榴の花がじっと咲いています。


 


━━━ 今日の詠み歌 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


   
  葉の陰で 降る雨しのぎ 花ざくろ 
 


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


応援おねがいします!
応援ありがとうございます!



にほんブログ村 写真ブログ フォトエッセイへ
にほんブログ村★応援ありがとう!







| | 14:13 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |


最新のメルマガをお届けします
メルマガ登録・解除
野花や草木の散歩道
   
バックナンバー
powered by まぐまぐトップページへ
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
何を贈るか迷った時に
ARCHIVES
RECENT COMMENT
RECENT TRACKBACK
LINKS
PROFILE
モバイル
qrcode
SPONSORED LINKS